施工管理の悩み

工事成績評定90点の取り方|20件平均87.5点・最高94点の実践策

工事成績評定90点の取り方|20件平均87.5点・最高94点の実践策

工事成績評定90点を狙うには、完成検査前の書類整理ではなく、着工前に評価項目を分解し、施工中に証拠を残すことが重要です。

私は関わった工事20件で平均87.5点、主任技術者・現場代理人を務めた1億円超の工事で最高94点を取得しました。この記事では、その際に実施した内容を、再現しやすい順番で整理します。

  • 着工前に評価基準と減点リスクを確認する
  • 書類、工事写真、安全、品質、創意工夫を月次で点検する
  • 発注者との協議と実施効果を、検査員が追える資料にする

工事写真の品質評価基準と点数アップのコツを見る

工事成績評定の90点・80点・平均点の目安

「工事成績評定 90点」で検索する人は、90点がどれくらいすごいのか、何をすれば届くのかを知りたいはずです。自治体や発注者によって評価基準は違いますが、目安としては次のように考えます。

点数帯 評価の目安 施工管理で意識すること
80点前後 標準より良い工事 書類、写真、安全、品質で大きな減点を出さない
85点以上 高評価を狙える工事 創意工夫、地域貢献、出来栄えを工事中から積み上げる
90点以上 かなり高い評価 減点を防ぎつつ、加点項目を検査員に伝わる形で残す

90点以上を狙うなら、完成直前に資料を整えるだけでは足りません。着工前に「どの項目で加点を狙うか」を決め、月ごとに証拠資料を残しておくことが重要です。

点数帯や評価区分は発注者ごとに異なります。例えば横浜市は工事成績評定基準と考査項目を公開しています。自分の工事では、契約した発注者の最新版を優先してください。

工事成績評定90点を狙うチェックリスト

  • 施工計画書に創意工夫、地域貢献、安全対策を明記する
  • 工事写真は黒板、出来形、品質確認が後から分かるように撮る
  • 監督員との協議記録、指示事項、対応結果を残す
  • NETISや新技術を使う場合は、導入目的と効果を記録する
  • 地域清掃、近隣対応、広報などの実施記録を残す
  • 完成検査前ではなく、月次で書類の不足を確認する

点数アップは特別な裏技ではなく、減点を防ぐ管理と、加点される行動を見える形にすることの積み重ねです。

工事成績評定はいつ通知される?

完成検査から通知までの日数に、全国共通の固定日数はありません。国土交通省の地方整備局工事では、技術検査官は検査のつど、監督員は工事完成時に評定し、評定表の提出後に受注者へ速やかに通知する運用です。自治体工事は各発注者の要領を確認してください。

時点 発注者側の動き 受注者が確認すること
工事中 監督・中間技術検査・施工状況確認 指示、協議、是正の記録が閉じているか
完成検査 出来形、品質、書類、出来ばえ等を確認 提出資料と現場が一致しているか
評定・通知 評定者が採点し、通知書を送付 総合点だけでなく項目別評定を確認する
通知後 発注者の要領に従い説明請求へ対応 疑問点と根拠資料を整理する

国土交通省直轄工事の通知要領では、通知を受けた日から14日以内に書面で説明を求められる例があります。すべての自治体に同じ期限が適用されるわけではないため、通知書と発注者の実施要領を優先してください。

近畿地方整備局では、令和6年4月1日以降に通知する工事成績評定通知書を公表しています。公表範囲や期間も発注者ごとに異なります。

90点を狙うために残す資料の具体例

高得点対策では、実施したことよりも「必要性・事前協議・実施・効果」が第三者に追える資料になっているかが重要です。

評価につながる管理 残す資料の例 確認時期
施工体制 施工体系図、資格証、届出、変更履歴 着工前・変更時
工程管理 週間工程、遅延理由、回復計画、調整記録 毎週
安全対策 巡視記録、指摘事項、是正前後写真、教育記録 日次・月次
品質管理 材料証明、試験結果、立会記録、不適合処置 工種ごと
出来形・写真 測定結果、黒板入り写真、不可視部、撮影位置 施工直後
監督員との協議 協議書、打合せ簿、指示への回答、完了記録 発生当日
創意工夫・新技術 現場課題、採用理由、事前協議、実施前後、効果 導入前・月次
地域・近隣対応 必要性、関係者調整、実施記録、苦情対応 実施ごと

月次会議では、上の8項目を1枚の一覧にし、「未提出」「協議待ち」「実施済み・効果未確認」を色分けすると、完成前の資料不足を減らせます。筆者が平均87.5点・最高94点を得た20件の実績は個人事例であり、同じ施策で同じ点数を保証するものではありません。

工事評定を上げようと思った理由

工事成績評定90点の取り方|20件平均87.5点・最高94点の実践策の参考画像

最初にですが、昨年度工事評定を上げる施策を実施しようと思ったのには理由があります。

私が勤めている会社は年に一度会社に貢献した社員に表彰される制度があります。

例年、大きな工事や難易度の高い工事が表彰対象になっていました。

しかし、一昨年から評価方針が大きく変更となり、工事評定が高い工事が評価されるようになりました。

当時、私は自身の経験でも一番大きな工事を請け負っており例年であれば表彰対象でした。

そしてしっかり社内表彰を逃しまして、めちゃくちゃ悔しかったんです。

結果、社内表彰を取り返すために工事評定にフォーカスして工事するようにしたのです。

工事評定を上げる作戦を考える

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点数を上げるため私はまず作戦を立てることにした。

自分が今まで工事した工事評定を再確認しました。

今まで関わってきた工事の件数が720件、直近100件の工事評定の平均が82点、最高得点は86点。

まあまあ高いと思っていましたが、社内表彰を受けるためには圧倒的高得点が必要。

80点後半あわよくば90点越えを狙っていきたいと考えていました。

作戦を考える上で自分の経験を思い出します。

その中で工事評定をどうやって上げるかを今までの実績で考えていきます。

ただ作戦を考える上でいくつかルールを設けました。

  • 無理な提案はしない
  • 仕事が滞る施策はしない
  • 受注利益を著しく毀損する施策は検討しない

この3点の方針で作戦を検討しました。

作戦① 評価項目と減点リスクを分ける

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工事評定はいくつかの項目で構成されています。

構成項目はこれらになります。

  • 施工体制一致
  • 配置技術者
  • 施工管理
  • 工程管理
  • 安全対策
  • 対外関係
  • 出来形
  • 品質
  • 出来栄え
  • 施工条件への対応
  • 創意工夫
  • 地域への貢献
  • 法令遵守

引用:地方整備局工事成績評定実施要領 – 国土交通省

これらの項目に施策を当てて点数を上げようというのが作戦です。

工事成績評定は、項目を単純に「加点」と「減点」に二分できません。考査項目、配点、対象工事、評価方法は発注者と工種で異なります。まず当該工事の実施要領・考査基準・特記仕様書を確認してください。

施工体制、工程、安全、出来形、品質などは、基本要求を満たしたうえで施工状況と記録の両方を整える項目です。創意工夫や地域対応も、実施しただけで自動的に点が付くわけではありません。現場課題に対して必要性があり、監督員との協議、実施内容、効果が確認できることが前提です。

法令遵守は「やれば加点」という項目ではありません。違反や事故を防ぎ、必要な届出・資格・手順を守ることが土台です。

作戦② 創意工夫と地域対応を資料で説明する

創意工夫や地域対応は、手軽さではなく現場の課題とのつながりで選びます。採用前に、発注者の評価対象になるか、施工計画書や協議書へどう記載するかを監督員へ確認してください。

NETIS・新技術を使う場合

NETIS登録技術を使っただけで高評価が保証されるわけではありません。次の順で記録します。

  1. 工程、安全、品質、近隣対応など現場の課題を定義する
  2. 従来方法と採用技術を比較し、選定理由を残す
  3. 施工計画書・協議書で実施条件と確認方法を合わせる
  4. 実施前後の写真、測定値、作業時間、是正件数などで効果を確認する

監視カメラを使う場合も、防犯、遠隔確認、立入管理など解決したい課題を明確にし、設置した事実ではなく運用と効果を記録します。

地域・近隣対応を行う場合

地域清掃や広報も、実施すれば必ず評価されるものではありません。工事による騒音、交通、景観、粉じんなどの影響を整理し、必要な対策を関係者と調整します。

  • 対応が必要になった背景
  • 自治会、施設管理者、近隣住民との調整記録
  • 実施日時、参加者、実施前後の写真
  • 苦情や問い合わせ、その回答と再発防止

施工計画へ入れるだけでなく、実施後に効果と残課題までまとめてください。

作戦③ミスを減らす方法

ミスをしたら減点される項目については対応をしっかり行いましょう。

公共建築工事標準仕様書

土木工事共通仕様書

電気工事共通仕様書

を参考にして書いてあることを取りこぼしなく記載することが大事です。

わからないことがあれば各自治体の検査課の方に聞いてみても良いかもしれません。

作戦の水平展開方法

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私はこの方法で工事評点を上げる施策を行いました。

そして私が関わった工事の全てで水平展開をする施策が必要でした。

なぜなら社員表彰に複数案件で表彰されようとしていたからです。

「工事評定を表彰のポイントにするならしてみろ俺がいっぱい持っていってやる」という意気込みだったからです。

今年だけで関わっている大型案件が20件全てで85点以上の得点を目指していました。

結果は85点を10案件で上回りました。

結果からわかったこと

施策自体はコスパよく当てることができました。結果として平均87.5点 最高94点を叩き出すことができました。

しかし施策を行なっても85点を超えることがない工事もありました。

85点を超えなかった事例の敗因をまとめました。

  • そもそも工程が間に合わなかった
  • 施工計画で足りない部分がいくつかあった
  • 創意工夫が検査員に伝わりづらかった
  • 積算に無理があって金額交渉が顧客とこじれた
  • 監督員とめちゃくちゃ揉めた

などがありました。

施策がはまっても解決できない工事もあることが理解できて良い経験になりました。

まとめ

工事成績評定90点を狙うには、着工前に評価基準を確認し、工程・安全・品質の減点を防ぎながら、創意工夫や地域対応の必要性と効果を記録します。

完成前にまとめて整えるのではなく、週次・月次で不足資料を閉じてください。筆者の平均87.5点・最高94点は個人事例ですが、記録を工事中に積み上げる方法は再現できます。

簡単に得点アップできる項目は標準化して、後はミスしないようにコツコツ対応してみましょう。

みなさんも一度試してみてください。

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確認日:2026年7月28日