建設業の基礎知識

特定建設作業とは?届出が必要な工事・提出書類・期限を解説

特定建設作業とは?届出が必要な工事・提出書類・期限を解説
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先日、特定建設作業の届けを提出したか施主に確認されました。

まだ、工事まで余裕があったので大事には至りませんでしたが

提出していなかったかもと思うとゾッとします。

私は知識がなかったので知りませんでした。

今回は特定建設作業とは何かどういう工事が該当するのかをまとめて置くので

しっかり知っておきましょう。

この記事は、国の制度の基本をまとめたものです。実際の届出は、工事場所の指定地域・自治体の条例・機械の仕様を確認してください。

特定建設作業とは

特定建設作業とは、建設工事のうち、大きな音や振動が出るため、法令で種類が決められている作業のことです。

届出が必要かどうかは、次の順番で確認します。

  1. 工事の住所が「指定地域」に入っているか。指定地域とは、法律の規制をかけるため、自治体が指定した地域です
  2. 使う機械と作業方法が、それぞれの法律の対象になっているか
  3. 市区町村や都道府県の条例で、追加の届出や規制がないか

騒音と振動は別々に判定します。同じ機械でも、一方だけが対象になる場合があります。

国の制度では、作業を始めたその日に終わるものは特定建設作業から除かれます。ただし、自治体の条例などで別の手続きが必要なことがあります。「1日だけだから確認しなくてよい」とは考えず、工事場所の環境・公害担当窓口に確認しましょう。

出典:騒音規制法施行令、環境省「振動規制法」パンフレット、下関市「騒音規制法及び振動規制法に基づく届出(特定建設作業)」。

騒音に係る特定建設作業

騒音規制法の対象となる作業は、次の8種類です。機械の名前だけでなく、出力や使い方、対象から外れる条件まで確認してください。

  1. くい打機・くい抜機・くい打くい抜機を使う作業 くい打機の「もんけん」、圧入式のくい打くい抜機、くい打機をアースオーガーと併用する作業は除かれます。
  2. びょう打機を使う作業
  3. さく岩機を使う作業 作業地点が連続して移動する場合は、1日の作業地点どうしの最大距離が50mを超えないものが対象です。
  4. 空気圧縮機を使う作業 電動機以外の原動機を使い、定格出力が15kW以上のものが対象です。さく岩機の動力として使う作業は、この項目から除かれます。さく岩機の作業自体は3で確認します。
  5. コンクリートプラント・アスファルトプラントを設けて行う作業 コンクリートプラントは混練容量0.45m³以上、アスファルトプラントは混練重量200kg以上が対象です。モルタルを作るためのコンクリートプラントの作業は除かれます。
  6. バックホウを使う作業:定格出力80kW以上
  7. トラクターショベルを使う作業:定格出力70kW以上
  8. ブルドーザーを使う作業:定格出力40kW以上

6〜8は、一定の騒音の限度を超えない機械として環境大臣が指定したものを除きます。「低騒音」という呼び名だけで決めず、型式・定格出力・指定の有無をカタログなどで確認しましょう。

なお、手持ち式のブレーカーは、振動の対象から外れても、騒音では「さく岩機を使う作業」に当たる場合があります。機種と作業方法を窓口に伝えて確認すると確実です。

出典:騒音規制法施行令 別表第2、環境省「騒音規制法」パンフレット、下関市公式案内の「判別し難い建設作業」。

振動に係る特定建設作業

振動規制法の対象となる作業は、次の4種類です。騒音の条件とは違うので、分けて確認します。

  1. くい打機・くい抜機・くい打くい抜機を使う作業 もんけん、圧入式のくい打機、油圧式のくい抜機、圧入式のくい打くい抜機は除かれます。
  2. 鋼球を使って建物などを壊す作業
  3. 舗装版破砕機を使う作業
  4. ブレーカーを使う作業 手持ち式のブレーカーは、この振動の項目から除かれます。

3と4で作業地点が連続して移動する場合は、1日の作業地点どうしの最大距離が50mを超えないものが対象です。

振動の対象から外れても、騒音規制法や自治体の条例が関係する場合があります。両方の法律と条例を確認してください。

出典:環境省「振動規制法」特定建設作業の一覧、下関市公式案内 表2。

特定建設作業の規制基準

国の制度による主な基準は、次のとおりです。音や振動の大きさは、作業場所の敷地の境界線で判断します。

確認すること 第1号区域 第2号区域
騒音の大きさ 85dB以下 85dB以下
振動の大きさ 75dB以下 75dB以下
原則として作業できない時間帯 19時〜翌朝7時 22時〜翌朝6時
1日の作業時間 10時間以内 14時間以内
続けて作業する日数 連続6日以内 連続6日以内
原則として作業できない日 日曜日、その他の休日 日曜日、その他の休日

上の時間帯は「作業できる時間」ではなく、「原則として作業できない時間」です。振動の基準は85dBではなく75dBです。

出典:環境省「特定建設作業に伴つて発生する騒音の規制に関する基準」、振動規制法施行規則 別表第1、環境省「振動規制法」パンフレット。

災害への対応など、時間・日数・休日の規制に例外が設けられている場合があります。ただし、例外になる条件は項目ごとに異なります。工期が厳しいことだけで例外になるわけではありません。夜間や休日の作業を計画するときは、必要な許可や手続きも含め、自治体の窓口に確認してください。

また、条例による追加の規制や、個別の改善勧告・命令などが関係する場合があります。この表だけで作業の可否を決めないようにしましょう。

区域区分

まず、その住所が法律の「指定地域」に入っているかを確認します。そのうえで、特定建設作業の第1号区域・第2号区域のどちらかを確認します。

第1号区域は、住宅が集まる場所など、静かな環境を守る必要があるとして指定された区域です。学校、保育所、病院、入院設備のある診療所、図書館、特別養護老人ホーム、幼保連携型認定こども園の敷地の周囲おおむね80mの区域なども関係します。

第2号区域は、指定地域のうち、第1号区域以外の区域です。

「工業地域だから必ず第2号」「工業専用地域なら全国どこでも同じ」とは決められません。騒音と振動で指定状況が異なることもあります。工事の住所と周りの施設を確認し、自治体の指定図・告示や担当窓口で調べましょう。

出典:騒音の規制基準 別表、振動規制法施行規則 別表第1付表。

提出書類、提出先

届出先は、工事場所の市区町村などの環境・公害担当窓口です。会社の所在地ではなく、工事を行う場所を基準に確認しましょう。

法律に基づく届出は、原則として特定建設作業を始める7日前までに行います。届出日や作業開始日を含めた数え間違いに注意してください。例えば大阪市は、届出日と開始日の間に「中7日」を空けると案内しています。提出先の受付日、必着日、オンライン受付の扱いも確認し、余裕をもって準備しましょう。

出典:環境省「特定建設作業の実施の届出」、環境省「振動規制法」パンフレット、大阪市「特定建設作業の届出等の留意点」2026年6月資料。

用意する書類の例は次のとおりです。必要な様式・部数・添付書類は自治体によって違います。

  • 特定建設作業実施届出書
  • 工事場所と周辺の施設が分かる案内図
  • どの作業をいつ行うかが分かる工程表
  • 使用機械の型式・定格出力・指定の有無が分かる仕様書やカタログ
  • 騒音・振動を減らす方法を説明する資料

届出を誰の名義で行うか、騒音・振動の両方の届出が必要か、作業の種類ごとに書類が必要かも確認してください。大阪市では、工事を施工する元請業者が届出を行うと案内しています。

書類と届出者の例:大阪市「特定建設作業の届出と規制のあらまし」。

災害などで緊急に作業する場合は通常と異なる扱いがあります。期限に間に合わないと分かったときも、自分だけで判断せず、まず提出先に相談してください。

まとめ

特定建設作業は、建設現場で出会うことの多い手続きです。機械の名前だけでなく、工事場所・出力・作業方法・日程をそろえて確認すると、届出の漏れを防ぎやすくなります。

着工前は、次の5つを確認しましょう。

  • 指定地域と自治体の条例を調べたか
  • 騒音と振動を別々に判定したか
  • 機械の型式・出力・対象外となる条件を確認したか
  • 作業時間、休日、周辺への配慮を工程に反映したか
  • 届出期限と必要書類を提出先に確認したか

分からないところを早めに窓口へ聞いておけば、工事直前に慌てずに済みます。届出の準備と、音や振動を減らす準備を一緒に進めましょう。

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